代表 村川雄三について
東京国税局に採用後、「相続と不動産」専門の部隊に配属されます。この部隊は国税の職員のうち約十人に一人だけが配属される少数精鋭部隊であり、1年を通して、個人の高額な税金、すなわち相続税、不動産の譲渡税を徹底的に調査します。わたしは、国税勤務のほとんどをこの「相続と不動産」専門の部隊に所属し、数多くの申告書を見ていく中で、多くの税金対策不足の“もったいない”点を発見しました。
① 税金を払いすぎて“もったいない”
② 悪いことをしたわけじゃないのに税務調査されて“もったいない”
国税・税務署の仕事は、税金を徴収するのが主な仕事であり、納税者の 「税金を払いすぎて“もったいない”」部分に手を差し伸べることは求められません。手を差し伸べたとしても、上司からは評価されず、反対に怒られることもありました。
その後、この専門部隊に1人しかいない税務相談や納税者のお困りごとを解決する担当を任されます。毎日、納税者の方の相続や不動産の問題に対して必死に解決策を導き出し、一般の税理士も知らないような解決方法、一流の税理士による節税ノウハウ、書籍には記載されていない税金のグレーゾーンの判断を徹底的に学びます。税務相談の仕事をどれだけ丁寧に、一生懸命やっても上司からの評価は得られなかったものの、納税者の方から「いろいろな専門家に相談してもどうにもならなかったが、税務署の村川さんに相談してやっと解決した」という嬉しい言葉をもらうことがあり、非常にやりがいを感じていました。
しかし、父の病気・相続問題に直面したとき、「何も対策してこなかったから、いまさらどうしようもない。」と父からの一言を受けました。何とか解決に向かうも、相続問題が起こってからできる対策は少なく、事前の対策できなかったことを後悔します。「相続と不動産」の問題は、早めに対策をとり、お客様と共に歩まなければ幸せな相続に導けないことを痛感しました。税務署の税務相談では、一時的な解決はできても、お客様のお悩みの根本的な解決はできないのです。
「相続と不動産」で困っている人を救いたい、税金対策不足の“もったいない”をゼロにしたいという思いで国税を退職しました。
現在は税理士となり、多くの方から相続や不動産の相談を受け、一つ一つ丁寧に解決に導いています。また、相続や不動産を得意とする専門家チームと国税のノウハウを共有することで、チームでお客様のお悩みをまるごと解決してます。
適切な知識と対策がなければ、格差が生まれ、社会が不平等になってしまいます。複雑な「相続と不動産」の問題を適切にサポートできる専門家が増えることは、より公平な社会につながると信じて、日々努力しています。